カビ取り業者が教える!自宅でカビを除去する際の注意点
ふとした時に気付く、部屋のカビ。
「よし、今日こそは一気にカビを取り除こう」
と決意したものの、正しい方法が分からないという方も多いのではないでしょうか。
また、間違った方法でカビ取りをして、壁紙を傷つけてしまったり、素材をカビ取り剤の薬剤で傷めてしまったりすることも。
そこで、この記事ではカビ取り業者だからこそ分かる、自宅でカビ取りをする際に気を付けるべきことについて解説いたします。
目次
1:壁紙の脱色に注意
カビ取り剤の中でも塩素系のカビ取り剤を使用する場合、壁紙によっては「脱色」してしまいます。
特に、柄のある壁紙素材の場合、柄部分が塩素系のカビ取り剤によって消えてしまうこともあります。カビ取りをする前に、まずは目立たない部分で少量置いて、確かめてから使用するようにしましょう。
カビ取り剤ではなく「ハイター」などを使ってカビ取りをする際も同様に、確認してから使用するようにしましょう。
(特に、衣類や革製品、大切な小物類のカビ取り時は注意しましょう)

カビキラー
出典:amazon
花王 キッチンハイター
出典:amazon
2:こすりすぎに注意
カビ取り剤を使用して、カビ取りをする際、スポンジや布巾でこすり過ぎることによって、素材が痛むこともあります。例えば
- 靴やバッグ
- 財布
- 衣類
などの小物類にカビが生えた時などです。
優しく素材を傷めないようにカビ取りを「塗布」することがポイント
強くこすってしまうと、カビが素材の奥に浸透してしまい、カビ取りにも逆効果になります。
目的はカビ取り剤を付着させることなので「ポンポン」と軽くたたくようにしてカビ取り剤を馴染ませて、時間を置き、優しくカビを除去するようにしましょう。
つい、ゴシゴシと摩擦させるとカビが取れそうな気持ちになりますが、カビは線維の奥の奥まで根を生やしています。しっかりと薬剤を浸透させて、素材を台無しにしないように優しくカビを除去しましょう。
3:水拭きに注意
カビ取りをする際に、カビ取り剤を塗布しふき取った後、カビ取り剤が残るのが嫌だからと水分たっぷりの布巾で水拭きする方が時々います。
水分はカビの栄養に
カビは水分を栄養にして増殖しますので、せっかくカビ取りをしたのに水分が残ってしまうとまたカビの発生原因になってしまいます。
固く絞った布巾か乾拭きで
カビ取り剤を使用した後、ふき取る際には、乾拭きか固く絞った布巾で拭きとるようにしましょう。

また、お風呂などをカビ取り剤を使ってカビ取りした場合には、お水ではなく熱いシャワーなどカビが死滅する温度(50℃以上)のお湯をかけて、カビ取り剤を取り去るようにすると良いでしょう。
(その際は熱湯によるヤケドに注意し、カビ取り剤が揮発して吸い込まないように換気を充分に行いましょう)
4:生乾きに注意
カビ取りをする際に、水分を含んだ生乾きの状態で放置しないようにしましょう。例えばトイレの壁やお部屋の壁を「重曹水」で
カビ取りした際に、水分が壁に残っている状態で放置するなどです。また、タンスや押入れの内部をカビ取りした際も、まだ完全に乾ききっていないのに衣類を収納してしまうと密室の為、内部が湿気でまたカビやすい状態になってしまいます。サーキュレーターなどでしっかりと空気を送り込み、乾いた状態にしてから元の状態に戻しましょう。
生乾きの衣類も収納しない
逆に、普段も
- タンスや押し入れ
- クローゼット
などに、雨や生乾きで湿った衣類をそのまま収納しないように注意しましょう。特に収納が狭い家の場合、帰宅してそのまま収納するお家もありますが、これは密室で通気性が悪くカビにとって格好の発生場所にさらに発生条件である「湿気」をもたらすことになるので、カビ発生の原因となります。
雨の日でもしっかりと乾燥させた衣類を収納するように注意しましょう。。
5:カビ取り剤の置き時間に注意
カビ取り剤を使用して、カビをしっかりと除去したいのに
「置き時間が短すぎる」と、見た目ではカビが除去できたように見えても、実は表面の方しか取り去れておらず、まだカビの根が残ることによりカビが再発してしまうことがあります。
カビ取り剤は「吹きかければすぐにカビが除去できるもの」ではなく
「カビを殺菌し、カビの根を取り除きやすくするもの」なのです。
20~30分は置く
カビ取り剤にもよりますができれば、カビ取り剤を吹きかけて20~30分は置いて、ふき取るようにした方が良いです。 せっかくカビ取りを行うのですから、効率よくしっかりとカビの根まで取り除けるようにしましょう。もちろん、カビ取り剤の種類によって置き時間は違いますので、ラベルを参考にしてみてください。
6:換気不足に注意
カビ取り剤を使用してのカビ取りをする際、換気不足により塩素などによる臭気で体調を悪くする方もいます。
特に塩素系のカビ取り剤は、カビ取り効果も高いのですが、薬剤を吸い込むことにより喉や目が痛くなる方もいます。

普通のお掃除感覚でカビ取りも実行される方も多いのですが、カビはカビ毒による害やカビ取り剤による呼吸器への刺激もあります。
カビ取りが原因で間質性肺炎などの病気を発症される方も過去にいらっしゃったので、カビ取りは「充分な注意が必要な作業」と心得て行うようにしてください。
全ての窓を開けて換気扇もMAXに
カビ取りを自宅で行う場合には、全ての窓を開けてしっかりと換気を行い、換気扇も「強」にしましょう。
また
- マスク(布製のマスクか、塩素が苦手な方は防毒マスクがおススメです)
- ゴーグル(専用のものが良いですが、水泳のゴーグルなどでも可)
- ビニール手袋
などを着用して、ご自身のお身体もしっかりと保護するようにしましょう。
カビ取り剤を使用する際には取り扱いにも注意
カビ取り剤は使用方法をしっかり読み、特にカビ取り剤が皮膚や目など体に直接触れないように注意してください。
また、カビ取り剤は単独で使用するようにし
- 「塩素系カビ取り剤の後でアルコールを吹きかける」
- 「塩素系カビ取り剤とお酢を使用する」
などは大変キケンなので絶対に行わないようにしてください。
7:カビの吸い込みに注意
また、カビ取り時にカビの胞子を吸い込んでしまい、身体に負担をかけてしまうこともあります。せっかくカビを除去して影響を減らそうとしているのに、カビ取り時にカビを吸い込んで身体に負担をかけてしまっては本末転倒です。
カビ取り時、掃除の際には必ずマスクを着用し、換気をしっかり行いましょう。また気分がすぐれなくなったらすぐに中断し、休憩するようにしてください。

まとめ
カビ取りは、まだカビが小さいうちはすぐに済むので身体への負担も起きにくいです。しかし、カビの範囲が大きくなればなるほど、市販のカビ取り剤ではカビ取りの時間を要すのでその分、身体への負担が大きくなります。
その為、しっかりと換気を行い身体を保護する、こまめに時間を区切って行う
などといった、身体を守るための対策が必要です。
カビ取り剤を選ぶ際にも、適応可能な素材なのか、用途に合っているのか、使用方法や注意点なども確認してから使用してください(似たようなパッケージのカビ取り剤でも、使用方法や置く時間が違う場合もあります)
自力では難しい場合には専門家へご相談を
また、あまりにもカビの範囲が広くて自分の手には負えない場合には、弊社にご相談ください。専用の薬剤を使用して、カビが再発しないように的確な施工を行います。
- とにかく早くカビを取り去りたい
- カビの根や原因からしっかりと除去したい
- 身体に負担をかけたくない
という方は、是非一度、ハーツクリーンへご相談ください。