事例の概要
神奈川県藤沢市の24時間稼働する大規模病院において、通常診療を継続しながら6階から14階に及ぶ広範囲のカビ対策を完遂し、さらに施工後の院内メンテナンス体制の構築まで実現した事例です。
課題
- 24時間稼働のため、診療を止めての集中的な施工ができなかった
- 施工対象が複数フロアにわたり、一括での対応が困難だった
- 施工後の維持管理を、院内で継続できる仕組みがなかった
成果
- 長期の分割施工により、通常診療への影響を完全に回避した
- 薬剤で対応できる範囲と、部材交換が必要な範囲が明確になった
- メンテナンス剤の提供で、院内での自律的な維持管理が実現した
抱えていた課題/依頼の背景

今回ご相談いただいた医療法人様(以下、同社)は、24時間稼働が求められる大規模な病院です。院内の廊下天井やエアコンの吹き出し口周辺を中心にカビが広がっており、その範囲は6階から14階という広範囲に及んでいました。患者様の目に触れる場所も多く、衛生管理の観点から早急な対策が求められる状況だったそうです。
しかし、施設を完全に休館して施工することは現実的ではありません。規模の大きさから一括での施工も難しく、「いかにして病院の通常運営とカビ対策を両立させるか」が最大の課題でした。また、すべてを外部業者に任せ続けるとコストが膨らんでしまうため、初期の本格的な施工は専門家に依頼し、その後の維持管理は院内で対応できる体制を整えたいというご意向もお持ちでした。
今回案件のポイント
本案件の成否を分けたのは、施工の進め方そのものでした。6階から14階という広範囲を短期間で施工しようとすれば、通常診療への影響は避けられません。そこで弊社は、一度にすべてを終わらせるのではなく、週に1〜2回、フロア単位で着実に進めていく長期工程をご提案しました。
また、改善できる範囲の線引きを明確にしたことも重要な点です。調査の結果、エアコン吹き出し口周辺のカビの一部は、石膏ボードの内部深くまで浸食していることが判明しました。これは表面的な薬剤処理だけでは完全には除去できないため、施工で対応できる範囲とその限界を正直にお伝えし、黒ずみが残る箇所については部材交換を推奨する方針をとりました。
さらに、施工後の維持管理についても、同社が院内で継続できる仕組みを整えました。専門的な初期施工と、その後の院内メンテナンスを明確に分けることで、長期的な視点での管理コストを抑制する。この全体設計こそが、今回の案件における最適解であったと考えています。
依頼から施工完了までの流れ

ご依頼をいただいてから施工完了までの主な流れは、以下のとおりです。
- 初回案件の計画と実施(保育施設)
既存のお客様からのご紹介がきっかけとなり、まずは同社が管理する保育施設のカビ対策からご依頼いただきました。利用者のいない18時以降の夜間施工を前提に、浴室やトイレ、教室などの除カビ・防カビ施工を実施しました。 - 病院本体での施工拡大
保育施設での対応にご評価をいただき、病院本体のカビについてもご相談を受けるようになりました。器材庫や相談室、廊下などを対象に単発での施工を複数回実施し、少しずつ信頼関係を築いていきました。 - 大規模施工の工程計画
6階から14階の廊下天井面とEVホールを対象とした、大規模な施工計画を策定しました。週1〜2回を基本とし、1フロアあたり4〜5日をかける長期工程で、通常診療への影響を最小限に抑える計画としています。 - 除カビ・防カビ施工の実施
計画に基づき、各フロアの天井やエアコン吹き出し口周辺、点検口、照明周りなどを対象に施工を進めました。 - 部材内部への浸食状況の報告
施工中、一部のクロカビが石膏ボード内部まで浸食していることを確認しました。薬剤処理では改善しきれない範囲であることを都度ご報告し、状況の共有を徹底しています。 - フロアごとの完了報告
フロアごとに施工日、場所、担当者、施工前後の写真をまとめた報告書を提出しました。院内での情報共有や状況確認がスムーズに行えるよう配慮しています。 - 部材交換の推奨
薬剤処理後も黒ずみが残る箇所については、根本的な解決策として石膏ボードの交換を推奨し、各フロアの報告書で継続してお伝えしました。 - 院内メンテナンス体制の構築
施工後の維持管理のため、メンテナンス剤「クリーンプロテクションCU2+」を納入しました。フロアごとの適正な使用本数も設定し、院内で継続的にメンテナンスを行える運用体制を整えています。
得られた結果
6階から14階の廊下天井面・EVホールについて、通常診療を一切止めることなく、計画的な施工を完了させました。
フロアごとに施工前後の写真を記録として提出したことで、院内で誰もがカビの状態変化を客観的に確認・共有できる状態が整いました。また、石膏ボード内部まで浸食した箇所が特定され、薬剤処理で対応可能な範囲と、部材交換を検討すべき範囲が明確に区別されています。
さらに、メンテナンス剤による院内での維持管理体制が構築され、施工後も継続的にカビ対策を行える仕組みを実現しました。
▼施工前後の比較(Before / After)
施工前後の変化が分かるよう、Before / Afterの写真をご覧ください。

今回案件で発揮できたハーツリッチの強み
1:24時間稼働を止めない、週1回の分割施工で通常診療とカビ対策を両立
24時間稼働を続ける大規模病院では、カビ対策のために診療を止めることはできません。6階から14階という広範囲の施工をどう進めるかが、ご担当者様の大きなお悩みでした。
そこで弊社は、施設全体の運営スケジュールを最優先に考え、長期の分割施工計画を立案しました。一度にすべてを終わらせるのではなく、週に1〜2回、フロア単位で着実に作業を進める方法です。
このご提案により、患者様や職員の方々の動線を妨げることなく、通常診療とカビ対策を完全に両立させることが可能になりました。大規模施設ならではの制約に、柔軟な工程管理でお応えできたことが、本案件の成功の基盤となっています。
2:施工の限界を正直に報告し、部材交換という次の打ち手を明確化
ご担当者様は、エアコン吹き出し口周辺のカビが石膏ボードの内部まで浸食していないかを懸念されていました。調査の結果、その懸念は事実であり、一部のカビは薬剤処理だけでは完全な除去が難しい状態でした。
私たちは「自社の施工ですべて解決できる」と説明するのではなく、施工で改善できる範囲とその限界を、毎回の報告書で正直にお伝えしました。そして、根本的な解決のためには、石膏ボード自体の交換が必要であると推奨しています。
これにより、同社は応急処置で終わらない、長期的な視点での修繕計画を立てるための客観的な判断材料を得ることができました。目先の安心だけでなく、将来にわたる建物の維持管理を見据えた情報提供を徹底しています。
3:施工後の院内管理を仕組み化し、長期的なコストと手間を削減
「施工後の維持管理をどうするか」は、同社が当初から抱えていた重要な課題でした。すべてを外部に委託し続ければ、継続的なコスト負担が発生してしまいます。
この課題に対し、弊社は初期の本格的な除カビ・防カビ施工を行った後、院内で維持管理ができる体制をご提案しました。具体的には、メンテナンス剤を納入するだけでなく、フロアごとの適正な使用本数を設定し、院内のスタッフ様で運用できる具体的な仕組みまで落とし込んでいます。
専門業者が介入すべき範囲と、院内で自律的に管理できる範囲を切り分ける。この構成により、衛生的な環境を維持しながら、長期的な管理コストと手間を大幅に削減する道筋を整えることができました。
代表 穂苅からのコメント
大規模な医療施設様では、いかに通常運営への影響を抑えながら衛生環境を改善するかが常に問われます。今回の案件も、弊社の強みである現場に合わせた柔軟な工程計画があったからこそ、ご期待に応えることができたと感じています。
ご担当者様と連携しながら少しずつ施設が綺麗になっていく。その過程を共有し、最終的に院内での管理体制まで整えられたことは、私にとっても大きな喜びです。
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病院・福祉施設で同様の課題を抱える方は、ハーツリッチにご相談ください
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本事例でお伝えしてきたとおり、運営を止められない施設での大規模なカビ対策にお悩みの方は、ハーツリッチで解決できる可能性が高いです。
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大規模な医療施設様では、いかに通常運営への影響を抑えながら衛生環境を改善するかが常に問われます。今回の案件も、弊社の強みである現場に合わせた柔軟な工程計画があったからこそ、ご期待に応えることができたと感じています。