【素材別】誰でも簡単にできる部屋のカビ取り方法をカビ専門家が解説

「部屋の中のカビに使えるカビ取り剤ってあるのかな」

「部屋の中の繰り返すカビには、何をしたらいいのだろう」

部屋の中にできてしまったカビに対しては、以下の理由から、一般的なカビ取り剤が使えません。

  • 水で洗い流すことができない
  • 素材や色彩を損ねることがある

そのため、部屋の中のカビに使えるカビ取り剤は、主に以下のものに限られています。

  • エチルアルコール
  • 次亜塩素酸水
  • 乳酸系カビ取り剤
  • 酸素系漂白剤

また、カビが生えてしまった素材ごとに、カビ取りをする際にはそれぞれの注意が必要です。

そこでこの記事では、部屋の中に生えてしまったカビを安全に正しく取るため、おすすめのカビ取り剤やカビ取りの際の注意点を、わかりやすく解説していきます。

本記事のポイント


・部屋の中で使えるカビ取り剤を知ることができる

・部屋に生えたカビを正しく取る方法を知ることができる

・カビの生えやすい部屋を知ることができる

・カビの生えやすい場所を知ることができる

・カビの原因を理解できる

・カビの予防策を知ることができる

この記事を読むことで、部屋の中に生えてしまった厄介なカビをなくし、気持ちの良い暮らしを取り戻すことができます。

1.部屋に生えたカビにおすすめのカビ取り剤

冒頭でもお伝えした通り、部屋の中に生えたカビは、丸洗いすることができず、素材やデザインを損ねる場合があるために、市販のカビ取り剤を使うことができません。

部屋の中にできてしまったカビは、以下の4つの薬剤を使うことでカビ取りをすることができます。

  • エチルアルコール
  • 次亜塩素酸水
  • 乳酸系カビ取り剤
  • 酸素系漂白剤

それぞれの薬剤について、おすすめ商品を見ていきましょう。

 

1-1.エチルアルコール

エチルアルコールは、カビをはじめとしたさまざまな細菌やウィルスを死滅させる効果があります。

「エタノール」「アルコール」「発酵アルコール」といった名称で、表示成分に記されています。

エチルアルコールによる部屋のカビ取りができる場所
リビング 壁紙、土壁、天井、床、畳、窓、サッシなど
キッチン 調理器具、保存容器、食器、食品など
その他 家電製品の表面、家具、おもちゃなど

エタノールは液性が中性なので、酸性の木製製品を変質させずに使うことができます。安全性が高いため、部屋の中から食品にいたるまで、いろいろな素材のものに広範囲に使えます。

使用の際には、以下のことに注意してください。

  • 引火性があるため火気を使用している周辺では使わない
  • アルコールでかぶれる人は使わない
  • 揮発しやすいため手早く使う

部屋のカビ取りにおすすめのエタノール商品をご紹介します。

 

■健栄製薬 消毒用エタノール

出典:Amazon

カビに有効なアルコール濃度76.9〜81.4vol%を含有し、原液のままカビ取りをしたり、水で薄めて日常的な除菌に使ったりすることができます。

ドラッグストアなどでも安価で購入できるため、気軽に入手できるのも安心です。

 

■ドーバー パストリーゼ77

出典:ドーバー酒造株式会社

酒造会社のノウハウから生まれたアルコール製剤。アルコールの含有率が77%と高濃度なため、カビをはじめとした多くの細菌やウィルスを除菌します。こちらもドラッグストアなどでも購入できるので、思い立った時にすぐにカビ除去ができます。

スプレー式なので、日常の掃除の後にひと吹きすることでカビ予防にも役立ちます。

 

■ジェームズマーティン フレッシュサニタイザー

出典:株式会社ファーストコレクション

外食産業の現場から生まれたアルコール製剤。一般的なアルコールスプレーでは除菌が難しいとされている、ノロウィルスなどのノンエンベロープウイルスの除菌にも有効なのが特徴です。アマゾンで購入できるため、重い液体を自宅まで配送してもらえます。

こちらもスプレー式なので、揮発しないようこまめに吹き付けて使用します。

 

1-2.次亜塩素酸水

カビをはじめとしたさまざまな細菌やウィルスを死滅させることのできる次亜塩素酸水は、うがい薬としても使うことができるほどの安全性を持っています。(注意:飲用はできません)

表示成分としては「次亜塩素酸」「次亜塩素酸カルシウム」「ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム」と表記されています。

次亜塩素酸水による部屋のカビ取りができる場所
リビング 壁紙、土壁、天井、床、畳、窓、サッシなど
キッチン 調理器具、保存容器、食器など
その他 家電製品の表面、家具、おもちゃなど

食品に直接使うことができない点以外は、エチルアルコールと同じように広範囲に使うことができます。

次亜塩素酸水は製造時または水溶液作成時をピークとして、除菌力は時間と共に下がっていくものです。そのため、水溶液になっているものを買った場合は3ヶ月ほど、自分で水溶液を作って使用する場合は3週間ほどで使い切る必要があります。

カビ取りや除菌をしたあとの薬剤はすぐに水に還元されるため、安全性が高いのもうれしい特徴です。

部屋のカビ取りにおすすめの、次亜塩素酸水の商品をご紹介します。

 

■エスエーシーラボ ジアニスト

出典:エスエーシーラボ株式会社

人間の肌に近い微酸性の次亜塩素酸水なので、部屋の中にできたカビの除去に原液のまま使うことができます。水道水で希釈することで、除菌や消臭にも安全に使えます。

こちらは水溶液で販売しているものなので、冷暗所で保管し、おおよそ3ヶ月以内に使い切るようにしてください。

 

■日本トリム ジアウォッシュ

出典:日本トリム公式ショッピングサイト「トリムショッピング」

水道水に溶かすことで、次亜塩素酸水を生成することのできるパウダーです。10gずつ分包してあるため、計量が簡単で使い勝手が良いのが特徴。粉末状の次亜塩素酸は長期保存できるため、使う時だけ都度水溶液を作ります。

濃度を薄めて作れば、家の中の日常的な除菌にも使うことができます。

 

1-3.乳酸系カビ取り剤

乳酸系カビ取り剤は、「お酢がカビに効く」という生活の知恵を研究して開発された、乳酸によるカビ取り専用剤です。表示指定成分には「乳酸」または「発酵乳酸」と記載されています。

カビ取り専用剤ではありますが、エチルアルコールや次亜塩素酸水と同様に、直接手に触れても大丈夫な安全性を持っています。

乳酸系カビ取り剤による部屋のカビ取りができる場所
リビング ビニールクロス壁、天井、床、畳、窓、サッシなど
キッチン 冷蔵庫、調理器具、保存容器など
その他 浴室、トイレ、洗面所、洗濯槽、家具、おもちゃ、押入れなど

乳酸系カビ取り剤は弱酸性なので、革張りのソファなど、同じく弱酸性の製品についたカビの拭き取りにも使えます。

黒カビの色素を落とす効果はありませんが、木製製品についてしまった黒ずみなどにも一定の効果があります。

部屋のカビ取りにおすすめの、乳酸系カビ取り剤の商品をご紹介します。

 

■アズマ工業株式会社 乳酸カビトリーナー

出典:アズマ工業株式会社

まな板やおひつなど、水洗いのできる木製製品に適しています。弱酸性のため、カビだけでなくアルカリ性化による黒ずみも中和して復活させることができます。界面活性剤が入っているため、トイレの壁紙や床掃除などに使った後は、水拭きが必要です。

 

■サンデーペイント かびコロジ

出典:サンデーペイント株式会社

家庭用塗料や住宅関連の壁装材および床材を加工・販売するメーカーによる、乳酸系カビ取り剤。家や部屋を作る側だからこそ開発できる、部屋の中で安心して使えるカビ取り剤です。漂白剤不使用なので、手肌についてもやさしく、カビ取り中の衣服に付着しても安全です。

 

1-4.酸素系漂白剤

これまでに紹介した3つの薬剤は、カビを死滅させる効果はあってもカビの色素を取り除く効果についてはあまり期待できません。黒カビのように、菌そのものが死滅しても色素が残ってしまうカビについては、色残りすることがあるのです。

カビの色素が残ってしまった場合に使えるのは、酸素系漂白剤です。

「過炭酸ナトリウム」という表示成分名で表記されています。

酸素系漂白剤による部屋のカビ取りができる場所
リビング 壁紙、天井、床、窓、サッシ、カーテン、カーペットなど
キッチン 冷蔵庫、調理器具、保存容器、食器、ステンレス水筒など
その他 浴室、トイレ、洗面所、洗濯槽、家具、おもちゃなど

基本的に洗い流しが必要なものなので、使用後は水拭きまたはエタノール拭きが必要になります。

弱アルカリ性のため、酸性のカビをしっかりと除去してくれますが、デリケートな木材製品や革製品には使えません。

粉末を40〜50℃ほどの湯で溶かした水溶液による拭き取りで表面のカビを除去し、キッチンペーパーなどでカバーして浸透時間を置くことで、カビの色素まで取り除くことができます。

塩素系漂白剤のようなきつい臭いがないため、室内に赤ちゃんやペットがいる時でも使えます。

使用の際には、以下のことに注意してください。

  • ゴム手袋を着用する
  • 換気する
  • 塩素系のカビ取り剤と混ぜない
  • 水拭きする

部屋のカビ取りにおすすめの、酸素系漂白剤の商品をご紹介します。

 

■シャボン玉石けん 酸素系漂白剤

出典:シャボン玉石けん

過炭酸ナトリウム100%なので、汎用性が高く、カビ取りだけでなく家中の除菌・消臭・漂白に使えます。家にひとつあると、日常的な掃除から年末の本格的な大掃除まで使えて便利です。

 

■グラフィコ オキシクリーン

出典:グラフィコ

過炭酸ナトリウムに洗浄補助成分が添加されています。壁紙やカーペットといったリビング周りから、冷蔵庫やガスコンロなどのキッチン周りまで、幅広く使えます。日本向け商品と海外からの輸入品では成分が異なり、海外版には界面活性剤が入っています。この界面活性剤は分解されずに残り、新たなカビの栄養になってしまうため、海外版は部屋の中のカビ取りには使わないようにしてください。

 

2.部屋に生えたカビを取るための正しい4つのSTEP

部屋の中に生えたカビは、1.部屋に生えたカビにおすすめのカビ取り剤でお伝えした薬剤を使えば、しっかりと取り除くことができます。

しかし、カビ取りの方法を誤ると、取ったはずのカビが再発したり、別の場所で発生したりするのです。

部屋の中に生えたカビを正しく取り除くには、以下の2点が非常に重要です。

カビを拡散させない
カビに栄養を与えない

カビは非常に拡散しやすく、付着した先に栄養になるものがあると、そこで一気に増殖するからです。

この2点を踏まえたうえで、カビを正しく除去して再発を防ぐには、以下の手順でカビ除去を行うことが大切です。

それぞれどんなことに注意すれば良いのか、詳しく見ていきましょう。

 

STEP1:部屋の換気をする

カビを正しく取り除く最初のステップは、カビ取りをする部屋の換気です。

なぜなら、目に見えるカビがそこにあるということは、カビの発生している箇所を中心に、その部屋全体にカビの胞子が大量に浮遊している可能性があるからです。

カビ取りのポイント①「カビを拡散させない」ことを念頭に、換気をして空気を入れ替えながらカビ除去を行います。

換気は、カビ取りを始める前から、薬剤の浸透時間を含めた作業終わりまでずっと行い続けます。

カビ取りをする際の換気は、以下のように行います。

 

■窓を開ける

窓を開けることで、取りたいカビのある部屋の空気を入れ替えます。

窓が複数ある場合 できるだけ対角線上にある窓を二つ開ける
窓がない場合 換気扇を回す
窓が一つの場合 扇風機を窓の外に向けて回す

注意したいのが、雨の日のカビ取りです。

カビは高い湿度を好むため、雨の日には窓を開けてのカビ除去は行わないでください。かえって室内の湿度が高くなり、カビの好む環境を作り出してしまいます。

カビ除去を行う場合は、できるだけ晴れた日の日中に、乾燥した空気を取り込みながら行うことが大切です。

 

■換気扇を回す

窓のない部屋で換気扇がある場合は、換気扇を利用して空気の入れ替えをします。

空気の入口と出口を確保することで換気効率が良くなるため、ドアを開け、隣接する部屋の窓を開けることで、きれいな空気が通るようにします。

 

■扇風機を回す

クローゼットなど換気扇のない空間では、扇風機を回して風を送りながらカビ除去を行います。

その際、カビの生えている箇所に直接風が当たらないよう、角度を調整してください。カビの生えている辺りに扇風機の風が当たると、そこら中にカビの胞子を撒き散らすことになってしまいます。

できるだけ大量の新鮮な空気との入れ替えを行うことが、カビの除去と再発防止に有効です。

 

STEP2:部屋全体を掃除する

カビの除去に取り掛かる前に、カビのある部屋を全体的に掃除します。

カビは目には見えない胞子を放出するのですが、この胞子はほこりや汚れに付着することで、そこで栄養を得て成長し、急速に増殖していきます。

カビの生えている場所だけを掃除しても、それ以外の場所の掃除ができていなければ、カビはそちらに引っ越しをするだけなのです。

カビ除去のポイント②「カビの栄養を残さない」ことを頭に置いて、まずはカビの生えた部屋全体から、カビの栄養となるほこりや汚れをなくします。

特に、窓際の結露など水分が多くある場合は、しっかりと拭き取っておいてください。カビ取り剤の多くは、水分があるところではカビの死滅効果を発揮しにくいからです。

 

STEP3:カビを死滅させる

換気と掃除が終わったら、やっと薬剤を使ってのカビ取りに移ります。

表面カビは薬剤による拭き取りで取り除くことはできますが、長い期間放置し、素材の内部まで侵入したカビは、十分な浸透時間を置くことが必要です。

素材の内部まで侵入したカビを死滅させるためには、以下のようなやり方で充分な浸透時間を取ってください。

 

■キッチンペーパーを使う

壁などの垂直面や天井では、液ダレを防ぐことで浸透時間を長くすることができます。

液ダレを防ぐには、カビの生えている範囲を十分にカバーできる大きさのキッチンペーパーや雑巾などを用意し、薬剤を含ませてからカビの生えている箇所に貼り付けます。

また、刷毛などを使って薬剤を塗り付けるのも効果的です。

スプレータイプのカビ取り剤を使う場合も、カビに直接吹き付けるのではなく、カビにキッチンペーパーを被せた上から薬剤を吹き付けることで、カビの胞子の周囲への飛び散りを防ぐことができます。

 

■ラップを使う

ラップで覆うことで、薬液をじっくり浸透させることができます。

カビ取りしたい範囲とその周辺に薬液をつけたら、ラップで全体を覆います。薬剤の蒸発や揮発を防ぐ効果があります。

薬液をじっくりとカビに浸透させるばかりでなく、カビに酸素を与えないため、さらに死滅効果を狙うことができます。

 

■ペーストを作る

粉末状のものは水を加えたり、液体状のものは重曹を加えることで、ペーストを作ることができます。

ペースト状にすることで、溝などの垂直面のある隙間や天井にもしっかり薬剤が止まり、浸透時間を長く取ることができます。

片栗粉などでもペーストを作ることはできますが、カビの栄養を与えることになるため、食品を使ってのカビ取りペーストはあまりおすすめできません

 

STEP4:死滅後のカビの死骸を取り除く

カビを死滅させたら、しっかりとその死骸を取り除きます。

死骸が残っていると、死骸そのものがまたカビの栄養源になってしまうのです。

カビの死骸と死骸の混ざったほこりなどは、しっかり取り除くことが大切です。

部屋の中に生えたカビの死骸は、以下のような方法で取り除きます。

 

■柔らかいブラシで取り除く

凹凸のある場所に残った、カビの死骸を含んだ汚れは、柔らかいブラシまたは刷毛などを使って掻き出します。

硬いブラシでゴシゴシこすると、素材の表面に傷がついてカビの隠れ家を作ってしまいます。ブラシは必ず柔らかいものを選んでください。

 

■水またはアルコールで拭き取る

水洗いできない場所や大きな物などは、水またはアルコールを含ませた清潔な布でカビの死骸を拭き取ります。

 

■掃除機で吸い取る

掃除機でカビの死骸を吸い込んだ場合は、掃除機のタイプにより、必ず以下のお手入れをしてください。

 

【集じん紙パック式掃除機】

集じん紙パック式の掃除機とは、掃除をしたゴミを紙パックに溜め、一定量のゴミが溜まったら紙パックごと捨てるタイプです。

この掃除機の場合、カビの死骸を吸い込んだ後は、中のゴミがいっぱいになっていなくても、必ず紙パックを捨てるようにしてください。

紙パックがいっぱいになるまでそのまま使い続けると、紙パック内でゴミを栄養にカビが繁殖する可能性があります。掃除機の排気からカビの胞子が放出されることもあるため、紙パックは早めの交換を意識して使うようにしてください。

 

【サイクロン式掃除機】

サイクロン式掃除機とは、ダストボックスにゴミをためていき、溜まったゴミだけを捨てるタイプの掃除機です。

この掃除機の場合、カビの死骸を吸い込んだ後は、中のゴミがいっぱいになっていなくても、必ず各フィルターやダストケースの手入れをし、水洗いできる部品は水洗いしてください。

水洗い後は十分に乾かしてから本体にセットします。しっかり乾かさないままセットすると、雑菌が繁殖して臭いが発生したり、目詰まりの原因となります。

紙パック式と同様に、カビの死骸を吸い込んだ状態のまま放置すると、ダストボックスの中でカビが繁殖してしまいます。カビ臭い排気が放出されることになるため、たとえゴミがいっぱいになっていなくても、ブラシや水洗いによるメンテナンスをしましょう。

 

【注意】カビを掃除機で吸い込むのはNG

 

薬剤によって死滅させたカビの死骸ではなく、死滅前のカビそのものを掃除機で吸い込むのはやめましょう。

掃除機の排気によって、部屋中にカビの胞子を撒き散らすことになります。

 

カビを部屋の中の別の場所に引っ越しさせるだけになるので、掃除機で直接カビを吸い込まないようにしてください

 

3.【素材別】おすすめカビ取り商品と使い方

部屋の中には、布製のカーテンや木製のチェスト、革張りのソファなど、さまざまな材質のものがあります。

カビ取りをする場合には、素材が傷んだり意匠性を損ねてしまわないよう、それぞれの材質に合ったカビ取り剤を選ぶことが大切です。

布、木材、革のそれぞれの材質別に、おすすめのカビ取り剤をご紹介します。

 

3-1.布のカビ除去におすすめのカビ取り剤

布製品のカビには、水洗いができるものかどうかで、以下の薬剤を使い分けます。

布製品のカビ除去に使えるカビ取り材
水洗いができる 塩素系漂白剤や酸素系漂白剤を用いた一般的なカビ取り材
水洗いができない エチルアルコール、ベンジン

カーテンやラグなどの布製品は、無数の繊維の中にカビ菌が入り込んでしまいやすいものです。水洗いのできるものは塩素系や酸素系の漂白効果のある市販のカビ取り剤を使い、薬剤を使用した後にしっかりと洗って乾かすのが一番です。

ただし、マットレスなどの水洗いのできない大物布製品や、シルクやウールなどで水洗いができない繊維製品についてしまったカビには、以下のカビ取り剤がおすすめです。

 

■健栄製薬 消毒用エタノール

出典:Amazon

中性なので、シルクやウールといった弱酸性の素材を傷めずに使うことができます。

エチルアルコールによる布製品のカビ取り方法


清潔な布にエチルアルコールを含ませる

カビ取りしたい箇所にポンポンと叩き込む

カビをつまみ取る

 

■大洋製薬 Aベンジン

出典:Amazon

ベンジンは、昔から正絹の着物の染み抜きやカビ取りに使われています。「揮発油」「ナフサ」「石油エーテル」「リグロイン」といった名称でも扱われていますが、地域や用途によって異なるだけで、中身は同じです。

揮発性の油で、揮発時にカビのタンパク質を破壊して死滅させます。

ベンジンによる布製品のカビ取り方法


カビ取りした布製品の下にいらない布を敷く

清潔な布にベンジンを含ませる

カビを下の布に移すようにポンポンと叩き込む

カビが落ちてきたら周囲も広範囲に叩き込む

 

3-2.木材のカビ除去におすすめのカビ取り剤

木材につくカビは、基本的には表層面よりも内部に侵入することはありません。

しかし、カビ以外の原因で内部まで黒ずんでいるものを、カビだと思って塩素系漂白剤などの入った市販のカビ取り材を使うと、かえって色を悪くさせたり、木材そのものを傷めたりしてしまいます

木材のカビには、以下の薬剤を使います。

・エチルアルコール

・次亜塩素酸水

・乳酸系カビ取り材

木材についてしまったカビを、強度や意匠性を損ねないようにカビを取り除きたい方におすすめのカビ取り剤はこちらです。

 

■ドーバー パストリーゼ77

出典:ドーバー酒造株式会社

中性なので、木製製品を傷めることなくカビを除去することができます。

ただし、フローリングのカビに吹き付けてそのまま放置すると、ワックスが溶けて白く濁り、変色したようになってしまうため、使用後には放置せず、必ず拭き取りを行ってください。

エタノールによる木材製品のカビ取り方法


清潔な布に含ませる

カビを拭き取る

 

■日本トリム ジアウォッシュ

出典:日本トリム公式ショッピングサイト「トリムショッピング」

酸性から微酸性のため、木材を傷めずにカビ除去ができます。長時間浸透させることで、黒カビの色素にも一定の効果があります。

次亜塩素酸水によ木材製品のカビ取り方法


水溶液を作る

カビ取りしたい箇所に刷毛で塗り込む

色素がなくなるまで数時間置きに刷毛で塗り込む

色素が落ちたら水拭きしてしっかり乾かす

 

■アズマ工業株式会社 乳酸カビトリーナー

出典:アズマ工業株式会社

弱酸性のため、アルカリ性のカビによってできた変色を中和させ、色戻しをすることもできます。根深い黒カビの色素を完全に取ることはできませんが、一定の効果は期待できます。

次亜塩素酸水による木材製品のカビ取り方法


水溶液を作る

カビ取りしたい箇所に刷毛で塗り込む

色素がなくなるまで数時間置きに刷毛で塗り込む

色素が落ちたら水拭きしてしっかり乾かす

 

3-3.皮革のカビ除去におすすめのカビ取り剤

鞄や小物、ソファなどの革製品は、できるだけ色や手触りを損ねずにカビ取りをしたいもの。革の原料や加工によっても、革製品の扱い方は異なりますが、革製品のカビ取りには、以下の薬剤を使うのが一番安全です。

革製品は、カビにとっての栄養となる有機物(動物性タンパク質)でできています。そのため革製品は雨や湿気などの水分を得ると、たちまちカビの生えてしまう素材です。

革製品についたカビ取りには、革専用のカビ取りクリーナーを使うことをおすすめします。

・革専用カビ取りクリーナー

タンパク質を溶解する働きのあるエチルアルコールは、変色や表面の手触りを変えてしまうのでおすすめできません。

革製品のカビ除去におすすめのカビ取り剤と、カビ取り方法をお伝えします。

 

■エスケー化研 カビ取り&クリーナー

出典:エスケー科研株式会社

ドライクリーニングの技術を応用して開発された、皮革専用のカビ取り用ドライクリーナーです。清潔な布に含ませて拭き取ることで、皮革製品のカビを除去します。

カビ取り後は、革の種類に合わせた保護クリーム等でしっかりと栄養を与えてください。

カビ取りクリームによる革製品のカビ取り方法


清潔な布に含ませる

カビを拭き取る

 

4.カビが生えやすい部屋の5つの条件

カビが発生する環境条件は、以下の3つです。

カビの発生しやすい環境
カビの好む栄養 毛、フケ、アカ、爪、食品、油脂、花粉やダニの死骸など
カビの好む湿度 64%〜94%
カビの好む気温 25度〜28度(0度〜40度で生育可能)

参考:文部科学省『カビ対策マニュアル』

湿度が高く気候が温暖な日本は「カビの生えやすい国」と言えます。カビの好む気温を避けて暮らすことは、まず不可能と言えるでしょう。

その中でも特にカビの生えやすい部屋は、以下のような部屋です。

  • 日当たりが悪い
  • 風通しが悪い
  • 洗濯物の部屋干しをしている
  • ペットを飼っている
  • 室内でタバコを吸う

それぞれ、原因と対策方法を見ていきましょう。

 

4-1.日当たりが悪い

日当たりの悪い部屋は、湿度が高くなりやすいためにカビが生えやすくなります。

窓を開けても明るい光が入ってこないので、太陽光の紫外線による自然除菌も望めません。

間取りなどで日当たりの悪さを良くすることが難しい場合、こまめな換気を心がけ、湿度が60%を超えないように調整しましょう。

 

4-2.風通しが悪い

風通しの悪い部屋は、湿度が高くなりやすいことと、空気中に浮遊するカビの胞子の逃げ場が少ないことから、カビが生えやすいだけでなく再発しやすい部屋と言えます。

部屋の外に隣家や塀などの建物、大きな樹木があると、窓を開けてもあまり風が通らない場合があります。

換気の際は、開いた窓に向けて扇風機を回すことで、効率よく室内の風を入れ替えることができます。

 

4-3.洗濯物の部屋干しをしている

洗濯物の部屋干しをしていると、部屋の中の湿度が高くなるため、室内にカビが生えやすくなります。

仕事や天候などの理由で洗濯物の室内干しをよくするという場合には、以下のことを心がけるようにしてください。

 

早く乾かす

エアコンの除湿機能や扇風機を使い、洗濯物ができるだけ早く乾く環境を作ります。

エアコンや扇風機に当たる面を入れ替えると、より早く洗濯物を乾かすことができます。

 

晴れた日に換気をする

洗濯物の室内干しをしたからと言って、その日にすぐカビが生えるわけではありません。

晴れた日にはできるだけ換気をして、部屋の中の空気を入れ替えましょう。

その際、クローゼットや押し入れなど、部屋の中にある扉はすべて開けるようにしてください。こもった空気をすべて入れ替えることができます。

 

4-4.ペットを飼っている

カビは有機物によるほこりや汚れを好み、栄養にして繁殖します。

「有機物」と聞くと少し難しく聞こえるかもしれませんが、ヒトや動物の体から出る毛、フケ、アカ、爪といったものや、すべての食品、油脂、花粉やダニの死骸などを指します。

部屋の中でペットを飼っていると、人間だけで暮らしているよりも、より多くの毛や皮膚のかけらなどが部屋の中に落ちるため、カビの栄養が多くなってしまうのです。

 

4-5.室内でタバコを吸う

タバコのヤニはカビの好む栄養のひとつです。

部屋の中でタバコを吸うのは、カビに栄養を与えている状態になります。

また、タバコのヤニは脂なので、そこにホコリやダニの死骸などが付着しやすいことも、カビに栄養を与えやすい環境を作っていることになるのです。

 

5.部屋の中で特にカビが生えやすい場所

湿度が高く気候が温暖な日本は「カビの生えやすい国」なので、たとえ日当たりが良くても部屋干しをしていなくても、カビは生えます。

特に部屋の中でカビが生えやすいのは、以下の場所です。

  • クローゼットや靴箱などの収納部
  • 大型家具や家電の裏側
  • 北側の部屋や窓際
  • 和室の壁や畳
  • 布団やマットレスなどの寝具

それぞれの場所でカビができやすい理由と対策を見ていきましょう。

 

5-1.クローゼットや靴箱などの収納部

クローゼットや押入れ、靴箱の中は、湿気がこもりやすいうえに、基本的に日当たりも風通しもない場所です。

特に、使った後の洋服や布団、靴などをすぐに収納するのは問題です。

着用や使用によってついた汗を乾かさなかったり、ホコリを落とさないままで収納してしまうと、カビの好む湿度と、カビの好む花粉や皮脂などの栄養を一緒に閉じ込めることになります。

カビの生育に最適な環境を作り、わざわざ培養しているようなものです。

出かける際には扉を開けておいたり、週に一度は扇風機で風を送るなどして、湿気をこもらせないようにしてください。

 

5-2.大型家具や家電の裏側

部屋の中に生えているカビを見つけることが多いのは、模様替えなどで大型家具や家電を動かしたタイミングです。

大型家具の裏は風が通りにくいため、湿気がこもりやすくなりがちです。

また、家電の場合は静電気が発生することも多く、カビの好むホコリが集まりやすいのも特徴です。カビが生育しやすい環境をわざわざ提供している状態と言えます。

掃除のしやすさと合わせて、できれば大型家具や家電の後ろには5cm程度の隙間を開けて配置するようにして、空気が通れるようにしてください。

 

5-3.北側の部屋や窓辺

北側の部屋や窓辺は、部屋の中の気温と外気温との差ができやすいことで、結露が発生しやすい場所です。

カビにとって、結露は水分と栄養の両方がある、とても理想的な増殖環境と言えます。

一般的に、カビが発生しやすい季節というと梅雨から夏の終わりにかけてですが、北側の部屋や窓辺は、冬場には窓を閉め切っていることも多いため、一年を通じてカビができやすい環境にあります。

北側の部屋や窓辺では、特に換気に注意し、結露を見つけた場合はすぐに拭き取るようにしてください。

 

5-4.和室の壁や畳

現代の和室は、カビが生育しやすい環境です。

昔ながらの和風建築であれば、家全体として風通しの良い造りなのですが、洋風建築の一部にある和室では、通気性が悪いためにカビが発生しやすくなります。

一般的な和室の土壁や畳は、イグサやワラなどの天然素材でできているため、吸湿性の高さが特徴です。

吸湿性が高いということは、夏場などの湿度の高い時期に、壁や畳が湿気を吸い取って室内の湿度を下げるということ。

つまり、和室の土壁や畳自体は、高い湿度を蓄えている状態なのです。

さらに、天然素材でできた土壁や畳には、カビの好む有機物がたくさん含まれています。

和室では特に、こまめな掃除と換気を心がけてください。

 

5-5.布団やマットレスなどの寝具

人間は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われています。

汗は、カビにとって水分と栄養のかたまりです。

一晩寝汗をかいたからといって次の日にすぐカビが生えるものではありませんが、毎日毎日の寝汗によって、寝具の中はカビの生育環境が日々高められていると言えます。

かさばったり重かったりと、なかなか動かしにくいものではありますが、ベットパッドやすのこを活用したり、ベッドの下に扇風機で空気を送るなど、習慣的な換気を取り入れてください。

 

6.部屋の中にカビを発生させない3つの方法

これまでに何度もお伝えしていますが、日本は「カビの生えやすい国」です。

そして部屋の中に生えるカビは、ふだんから空中を浮遊している雑菌なので、すべてのカビ菌を避けることはできません。

しかし、カビが付着しても生育しにくい環境を作ることはできます。

どんなことをすれば良いのか、具体的に見ていきましょう。

 

6-1.こまめに部屋を掃除する

カビの胞子は日常的に空気中を漂っています。そしてほこりや汚れがあると、そこに付着して栄養を得ます。

カビを生やさないためには、まずはカビの栄養となるほこりや汚れをなくすことです。

そして日常の掃除にひと手間加えて、エタノールを含ませた布で拭き掃除をすることをおすすめします。

胞子が壁や床に付着したとしても、エタノールによって繁殖することを抑えられるため、カビの発生を防ぐことができるのです。

アルコールに弱い方やアレルギーのある方は、水に薄く溶かした「次亜塩素酸水」を使うことでも、同じような効果を得ることができます。

 

6-2.部屋を換気して湿度を下げる

カビは湿度の高い環境を好みます。

湿度が高くなるほど生育が早くなり、顕微鏡なしでは目で見ることのできないカビの胞子が、目視できるほどに成長していくのです。カビが目視できるまでの期間は、湿度の上昇とともに、以下のように短くなっていきます。

湿度とカビ発生までの期間(温度25度の場合)
相対湿度 カビ発生までの期間
70% 数ヶ月
75%~85% 数週間
90% 2〜3日

このように、カビは湿度の高い環境で急速に成長しますが、逆に湿度が60%以下になると、まったく生育できなくなります。

晴れた日に窓を開けて換気するほか、エアコンをつけたり換気扇を回すことでも湿度を下げることができます。

また、クローゼットなどエアコンや換気扇のない空間では、扇風機を回すことでこもった空気を入れ替えます。

コンセントが近くにない場合は、除湿剤を利用して湿度を60%以下に押さえましょう。

ただし、除湿剤に溜まった水を放置すると逆効果になるため、水が溜まったらすぐに取り替えてください。

 

6-3.部屋の中の水分や湿気を取る

カビの好む水分や湿気をしっかり取り去ることで、カビは生育できなくなります。

部屋の中の水分や湿気を取るために、以下のことを習慣にしてください。

  • 着用した服や靴は、湿気を取ってからしまう
  • 結露はすぐに拭き取る

水分や湿気を取った後に、1.部屋に生えたカビにおすすめのカビ取り剤でご紹介した以下の薬剤でさっと拭き掃除をすることで、さらに除菌効果が高まります。

・エチルアルコール

・次亜塩素酸水

フローリングなどは、薬剤を直接吹き付けると表面のワックスを溶かしてしまう場合もあるため、スプレーで吹き付けただけで放置するのは控えてください。

 

7.部屋のカビがひどくてお困りならハーツクリーンにご相談ください

部屋の中にできるカビにお困りなら、カビ取りの専門家ハーツクリーンにお任せください。

カビ取りからリフォーム、ガス滅菌など、カビ対策に関する総合的な技術とノウハウを持つハーツクリーンなら、部屋のあらゆる場所のカビ取りから一般的なクリーニング店では断られるカビの生えた服の再生まで、あなたのカビのお困りごとに応じます。

 

7-1.手の届きにくい場所でもプロの技術で完全除去

天井や換気扇などの手の届きにくい場所だけでなく、天井裏やダクトの中など目の届きにくい場所まで、ハーツクリーンならプロの技術とノウハウでカビを徹底的に除去します。

手や目の届かないところには、カビの栄養となるほこりやゴミが溜まりやすいもの。

赤ちゃんのいるご家庭やアレルギーをお持ちの方など、日頃からハウスダストを気にして掃除をしっかりしていても、思わぬところにカビは潜んでいるものです。

また、どうしてもカビが再発するという場合は、家の構造そのものが、カビの温床を作るものである場合もあるのです。

単なるカビ取りだけではない、カビを発生させないという視点でリフォームのご提案ができるのも、カビ対策の専門家であるハーツクリーンならではです。

世界最高レベルのハーツクリーンのカビ取り作業

 

7-2.服についたカビも除去できる

クリーニング店でカビ取りを断られた服も、ぜひ一度ハーツクリーンにご相談ください。

お気に入りの服や思い出深い服など、カビ取りができないからと手放さなければいけないのは悲しいことです。

「もう一度着たい」方から「せめて思い出に取っておきたい」という方まで、お一人おひとりの想いに合わせて丁寧にカビの除去対策をご提案します。

服についたカビ除去を実現するハーツクリーンのガス滅菌作業

 

7-3.カビ予防のトータルサポートが可能

いまあるカビの除去だけでなく、「美味しい空気が吸える空間づくり」をコンセプトに、カビを寄せ付けない家へと導きます。

専門知識を要する調査員が訪問し、実際にどこにどんなカビの発生原因があるのか、目の届きにくい部分まで徹底解明します。

計画策定から施工まで、経験豊富なカビ対策専門の建築士が担当するため、カビが生えないようにするための具体的な予防策をご提案することができるのです。

カビ予防のトータルサポートをするハーツクリーンのカビないリフォーム

 

まとめ

今回は、部屋の中のカビ取りについて説明しました。

本文中でご紹介した、部屋の中で使えるカビ取りに効果のある薬剤ごとの、使える素材は以下の通りです。

薬剤 水拭きの必要 木材
エチルアルコール なし ✖️
次亜塩素酸水 なし
乳酸系カビ取り剤 あり ✖️ ✖️
酸素系漂白剤 あり ✖️ ✖️
ベンジン なし ✖️ ✖️
革専用クリーナー なし ✖️ ✖️

掃除をしていてもカビが生えやすい部屋は、以下の通りです。

カビの生えやすい部屋の5つの条件


日当たりが悪い

風通しが悪い

洗濯物の部屋干しをしている

ペットを飼っている

室内でタバコを吸う

また、部屋の中で特にカビの生えやすい箇所は、以下の通りです。

部屋の中で特にカビの生えやすい5つの場所


クローゼットや靴箱などの収納部

大型家具や家電の裏側

北側の部屋や窓際

和室の壁や畳

布団やマットレスなどの寝具

カビを寄せ付けない部屋を作る方法は、以下の通りです。

部屋の中にカビを発生させない3つの方法


こまめに部屋を掃除する

部屋を換気して湿度を下げる

部屋の中の水分や湿気を取る

清潔な空気と部屋を取り戻し、気持ちよく毎日をお過ごしください。