施工事例

【施工事例】ホテル全60室のカビリスクを科学的に検証。次期テナントの厳格な衛生基準をクリアし、円滑な引き渡しを実現した事例

【施工事例】ホテル全60室のカビリスクを科学的に検証。次期テナントの厳格な衛生基準をクリアし、円滑な引き渡しを実現した事例

施工情報

作業内容
客室全室を対象としたカビ調査(浮遊菌検査等)および除菌・防カビ施工
作業人数
調査12人工/施工36人工
作業時間
調査3日間/施工1ヶ月間
作業面積
15000㎡
作業費
調査費 約150万円、全体費用(調査込) 約2000万円
ご依頼者ホテル改修工事の全体を取りまとめる管理会社様

事例の概要

運営会社の交代を控えたホテルで、客室60室のカビ調査と除菌・防カビ施工を実施。科学的な根拠にもとづいて安全性を証明し、次期テナント様の厳格な衛生基準をクリアして、円滑な引き渡しにつなげた事例です。

課題

  1. 次期テナントから、全室のカビリスクを科学的に証明するよう求められていた
  2. 過去の健康被害の経験から、次期テナントが衛生管理に極めて敏感だった
  3. 空調内部など、目視できない箇所を含めた建物全体の安全証明が必要だった

成果

  1. 科学的根拠を示した報告により、説明会の翌日に施工の承認を獲得
  2. 全60室の安全性を確保し、テナント様の懸念を払拭
  3. 将来の健康被害やブランド毀損といった経営リスクを未然に防止

抱えていた課題/ご依頼の背景

カビ

都内の高級ホテルが、運営会社の交代という大きな節目を迎えていました。次に入居される著名なホテルからは、衛生管理について極めて高い水準が求められていたといいます。

背景にあったのは、過去に別の施設でカビが原因とみられる健康被害が発生したという経験です。そのため、カビのリスクに対して非常に慎重な姿勢を取られていました。

その結果、建物引き渡しの絶対条件として、全客室にカビのリスクが存在しないことを、科学的な根拠をもって証明する必要が生じます。この要請を受けて、建物オーナー様から改修工事全体を統括される管理会社様(以下、同社)へ指示が下り、専門性の高い業者を探される中で弊社にご連絡をいただいたのが、ご相談のきっかけです。

今回の案件のポイント

今回の成否を分けたのは、目に見えるカビを除去することではなく、次期テナント様の不安を完全に払拭できるだけの「科学的根拠」を提示できるかどうかでした。

弊社はまず、全館空調の配管内部や換気方式といった目に見えない部分にこそ、根本的な原因が潜んでいると考えました。冷媒管の断熱仕様や結露の状況まで詳細に調べ、カビの発生要因を多角的に分析。個別の事象に場当たり的に対応するのではなく、建物全体のリスクを網羅した対策方針を立てられたことが、大きな前進となりました。

もう一つのポイントが現場環境です。1日に1,000人規模の作業員が出入りする大規模改修の真っ只中であったため、他業者の工程や動線を妨げないよう事前に綿密な調整を行い、迅速かつ確実に動ける作業体制を構築する必要がありました。

ご依頼から診断・施工完了までの流れ

診断の実施

1. 浮遊菌検査

高性能測定機(エアーサンプラー)6基とスタッフ4名を投入し、公的基準に準拠した調査を実施。わずか3日間で全60室、計360箇所の空気採取を完了しました。

2. 採取したカビの分析

採取したサンプルを培養し、アスペルギルス属やペニシリウム属など、検出されたカビの種類を特定しました。

3. 分析結果にもとづく対象エリアの分類

国の指針にもとづき、各エリアの汚染度を「清潔」から「汚染」まで4段階で評価し、建物全体の状況を可視化しました。

4. 報告書の作成・提出

単なる数値報告にとどめず、菌の種類や発生場所から、原因が「建物の構造」にあるのか「使われ方」にあるのかを論理的に考察。対策のご提案と併せて、説明会にて詳細をご報告しました。

施工の実施

1. 養生

大規模改修現場のルールに則り、他工程との調整や複雑な書類申請を滞りなく進めたうえで、適切な養生を行いました。

2. 除菌

将来のリスクを根絶するため、数値が低かった部屋も含めて全室を除菌。特に汚染度が高かった天井、浴室の目地、エアコンの吹き出し口は、重点的に作業を進めました。

3. 除菌後の再測定・防カビ加工

除菌完了後に再度検査を行い、菌数が十分に低減したことを数値で確認したうえで防カビ工程へ移行。品質管理を徹底しました。

4. 完了報告

施工前と後でカビの数値がどのように変化したかをまとめた詳細な作業報告書を提出し、全工程を完了しました。

 

得られた結果

  • 科学的根拠にもとづく報告により、説明会の翌日に約2000万円規模の施工の承認を獲得。迅速な合意形成を実現しました。
  • 全客室60室のカビ汚染リスクを排除し、次期テナント様の最大の懸念であった衛生問題を払拭しました。
  • 公的基準に準拠した調査報告書を整備したことで、将来的な健康被害やブランドイメージの低下といった経営リスクを未然に防ぐ体制が整いました。

ご依頼後、ホテル改修工事の全体を取りまとめる管理会社様より、以下のメッセージを頂戴しました。

「次期テナントの要求が非常に厳しく、どうすればご納得いただけるのか途方に暮れていました。ハーツリッチさんの科学的な調査と分かりやすいご説明のおかげで、関係者全員が安心してGOサインを出すことができました。タイトなスケジュールの中、本当にありがとうございました。」


今回の案件で発揮できたハーツリッチの強み

1. 公的基準の浮遊菌検査で、テナントが求める安全性を証明

次期テナント様は、カビによる健康被害への懸念から、極めて厳格な安全基準を求めていました。一般的な清掃報告では、到底ご納得を得られない状況です。

そこで弊社は、多くの業者が行う簡易的な「落下菌検査」ではなく、文部科学省やISOの基準に則った「浮遊菌検査」を実施。専用の測定機器(エアーサンプラー)で空間中の菌を数値化し、第三者にも通用する客観的なデータをお示ししました。

このデータによって、ご担当者様はリスクの所在を正確に把握でき、テナント様に対しても自信を持って安全性をご説明いただける状態が整いました。科学的根拠が、関係者の漠然とした不安を解消する鍵となったのです。

2. 建築知見を活かした分析で、関係者が納得できる対策を提案

どこにどれだけの費用を投じるべきか——その判断基準がなければ、オーナー様や投資会社様も施工の承認を出すことはできません。

弊社は数値を報告するだけでなく、建築士としての知見を活かし、エアコンの構造や浴室の目地など、数値が高い箇所について原因を分析しました。そのうえで汚染度を4段階に分類し、対策の優先順位を明確にした合理的な施工プランを立案しています。

説明会では、この根拠ある提案に対して関係者の皆様から深くご納得いただけたご様子でした。その結果、説明会の翌日には施工実施の承認が下りるという、極めて迅速な意思決定につながりました。

3. 大規模改修現場の工程を調整し、計画どおりに施工を完遂

今回の現場は、1日に30〜40チーム、1,000人規模の作業員が稼働する大規模改修工事の真っ只中でした。カビ対策が他の工事の妨げになることは許されません。

弊社は事前に他業者の工程表をすべて精査し、作業エリアが重複しないよう緻密にスケジュールを調整。さらに、高性能な測定機器6基の同時投入と熟練スタッフによる効率的な作業体制により、1日10部屋という他社の約2倍のペースで施工を完遂しました。

この徹底した工程管理と施工スピードにより、タイトな改修スケジュールを遅延させることなく、全60室の調査と施工を完了。大規模な現場にも柔軟に対応できる機動力と調整力が、プロジェクト成功の土台となりました。

代表 穂苅からのコメント

今回は、次期テナント様の厳しいご要望にいかにお応えするかが鍵でした。弊社の強みである建築知見と科学的調査を組み合わせることで、どなたにもご納得いただける「安全の証明」をお示しできたと自負しております。

説明会の翌日に皆様から承認をいただけたと伺ったときは、専門家として大きな手応えを感じ、大変うれしく思いました。


以下の類似支援事例も、ぜひ併せてご覧ください。

ホテル業界で同じような課題を抱えている方は、ハーツリッチにご相談ください

ハーツリッチは、科学的調査と建築知見でカビ問題を根本から解決する、カビ対策の総合専門会社です。

本事例でお伝えしてきたとおり、テナントや取引先から求められる厳しい衛生基準への対応や、目に見えないカビのリスク証明でお悩みの方は、ハーツリッチで解決できる可能性が高いと考えています。

無料調査、概算のお見積り、詳細な有料調査のご希望、その他のご相談やご質問など、お気軽にお問い合わせください。

関連サービス

他社では断られた内容、諦めていた内容、諦めず一度弊社までご相談ください。

マンガで知る
弊社の
創業ストーリー