事例の概要
千葉県銚子市の新築戸建住宅の床下カビ発生に対し、詳細調査と施工を通じて汚染範囲を数値で特定し、完成時検査で10地点すべての正常値を確認することで、関係者へ一貫した説明根拠を提示できるようにした事例です。
課題
- 床下カビの汚染度と、室内への影響範囲が客観的に不明であった
- 施主や関係者へ提示できる、カビ汚染の客観的な説明根拠がなかった
- 施工後に発生した指摘に対し、感情論に頼らない検証手段がなかった
成果
- 測定により、床下と室内の汚染範囲を数値で明確に切り分けられた
- 施工と追加検査により、関係者へ提示できる説明根拠を確保できた
- 完成時の検査で住宅内全10地点の正常値を確認し、引き渡しが完了
抱えていた課題/依頼の背景

注文住宅を手がけるハウスメーカー様(以下、同社)が管理する新築戸建住宅にて、床下を中心にカビが発生する事態が生じました。同社は施主様や住宅設備メーカー、社内の施工管理部門など、多岐にわたる関係者への説明責任を負っており、単にカビを除去するだけでなく、「問題のない状態である」ことを示す客観的な証明を必要とされていました。
しかし、汚染の正確な範囲や発生原因、建材の交換要否などの明確な判断基準が得られず、同社は対応方針の決定に難航していました。そこで、過去から継続的にお取引があり信頼を寄せていただいていた弊社へ、問題解決に向けた詳細調査のご相談をいただくこととなりました。
今回案件のポイント
本案件における最大のポイントは、除カビ施工の完了のみをゴールとせず、引き渡しに至るまでの検証プロセスを総合的に設計した点にあります。床下では重度の汚染が確認された一方、室内は場所によって状況が異なっていたため、数値を基に正確な対策範囲を定めることが求められました。
弊社では、施工後に施工箇所周辺の菌数が大幅に低下したことを確認したうえで、関係者からの指摘箇所についても実測を行い、菌数が安全基準地内に減少したことを客観的に実証しました。
また、引き渡し前の完成時には、住宅内の広範囲で改めて菌数検査と培養試験を実施し、住まい全体が安全な状態にあることをデータとして記録しています。調査から完成時の検証までを一括して工程に組み込むことで、同社が関係者に自信を持って説明できる環境を整えたのです。
依頼から診断/施工完了までの流れ

ご依頼をいただいてから診断、施工完了までの主な流れは以下のとおりです。
- 初回調査(2022年8月)
菌数測定や発生原因の分析を行い、床下で重度の汚染を確認した一方で、室内への影響範囲を明確に特定しました。全撤去が必要な箇所と除菌で対応可能な範囲を切り分け、具体的な対策方針を提示しています。 - 除カビ・防カビ施工(2022年10月)
- 基礎部132.5㎡や水回り設備を中心に、除カビ・防カビ施工を実施しました。施工直後の測定により、菌数が安全基準値内にまで大幅に低減したことを確認しています。
- 指摘箇所の追加検査
施工後に住宅設備メーカーなどの関係者から指摘のあった変色箇所に対し、速やかに追加の菌数測定を実施しました。実測により基準値以上の菌の付着がないことを証明し、無用な懸念を払拭しています。 - 完成時検査(2023年2月)
お引渡し前に、住宅内10地点で広範囲な菌数検査と培養試験を行いました。全地点で正常値内であることを確認し、客観的な品質証明となる報告書を提出しました。
得られた結果
床下の汚染状態と室内への影響範囲が数値で切り分けられ、適切な対策範囲を特定できました。部位ごとに交換と除菌の方針が明確化され、過不足のない対応を実現しています。
施工により、施工前の高い菌数は安全基準値を大きく下回る数値まで低減しました。施工後の指摘箇所に対しても実測調査を行い、変色部分に菌の付着がないことを証明しています。
完成時検査では、住宅内10地点すべてが正常値内であることを確認し、安全性を記録として残しました。調査から完成時までの各種報告書が揃ったことで、関係者へ一貫して説明できる体制が整いました。
今回案件で発揮できたハーツリッチの強み
1:菌数測定により汚染範囲を明確化し、必要最小限の施工範囲を特定
床下に重度のカビが発生した際、住宅全体が一律に汚染されていると判断してしまうと、不必要な解体や工事費用が発生する恐れがありました。同社としても、どこまで対策を講じるべきか、客観的な判断基準がないことが大きな課題となっていました。
弊社では、室内各所の菌数を緻密に測定することで、床下と室内の汚染範囲を数値で明確に分離しました。撤去が必要な床材と、除菌で対応できる基礎部を客観的に切り分け、必要十分な施工範囲を提示しています。
根拠に基づく明確な範囲特定により、同社は過剰な工事を回避でき、施主様へも納得感のある説明を行えるようになりました。
2:原因分析と数値検証を実施し、関係者が納得できる説明根拠を提供

カビの除去だけで終わらせてしまうと、施工後に施主様や関係者から疑問や指摘が出た際、感覚的な回答しかできず、信頼を損ねるリスクがありました。特に目視での変色などは、カビの残存と誤解されやすい要素です。
弊社は発生メカニズムの分析に加え、施工後や完成時に徹底した菌数検査と培養試験を実施しました。関係者から指摘のあった変色部についても速やかに実測を行い、菌数が安全基準地内に減少したことを数値で実証しています。
科学的なデータと一連の報告書が揃ったことで、同社はすべての関係者に対して自信を持って安全性を説明できるようになり、大きな安心感を得られました。
代表 穂苅からのコメント
新築住宅でのカビ発生は、関係者様の説明責任が問われる繊細な問題です。弊社では、単なる除去にとどまらず、データによる証明を徹底いたしました。客観的な根拠をご提示でき、無事にお引渡しを迎えられたことを嬉しく思います。
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新築住宅でのカビ発生は、関係者様の説明責任が問われる繊細な問題です。弊社では、単なる除去にとどまらず、データによる証明を徹底いたしました。客観的な根拠をご提示でき、無事にお引渡しを迎えられたことを嬉しく思います。