再発に悩む風呂カビ!カビの悩みから解放される裏技×4つのポイント
「お風呂にカビが生えたからカビ取りしたけど、完全に取り切れなかった」
「お風呂のカビ取りをしても、すぐに再発して困っている…」
お風呂掃除をする時に水垢や石鹸カスなど様々な汚れがありますが、最も厄介なのが黒カビだと感じている方も多いと思います。
お風呂のカビはなかなか頑固で落ちない上に、除去できてもすぐに再発してしまうことが多いです。
そのためお風呂のカビに頭を悩ませている方もたくさんいらっしゃるでしょう。
そこで今回は頑固なお風呂のカビ取り方法と再発しにくくする方法をご紹介します。
カビ取り業者が行っているちょっとしたテクニックも交えながら紹介するので、お風呂のカビにお困りの方は是非この記事を参考にしてみてください。
目次
1.カビとはどのような生物なのか
カビは真菌類に属し、基本的には透明な生物です。
「カビが透明?」と不思議に思う方もいらっしゃると思います。
実は私たちが通常目にするカビの色、例えば黒、緑、白などは、実際にはカビが生産する胞子や菌糸の色です。
つまり、私たちが見るカビの色は、カビの増殖過程で形成される部分なのです。
1-1.ピンク汚れはカビではない
お風呂でよくピンク色の汚れを見ると思います。
その汚れは「赤カビ」や「ピンクカビ」と呼ばれることがありますが、実際にはロドトルラという種類の赤色酵母によるものです。
ロドトルラはカビよりも死滅しやすいですが、カビよりも繁殖速度が早いです。
またロドトルラはカビと同じように多湿な環境を好みますし、ロドトルラがカビの栄養源になってしまったりもするため、放置するとカビが生えやすくなります。
そのためピンクの汚れを見つけたら、すぐに除去するようにしましょう。
■関連記事■赤カビ・ピンクカビの掃除がしたい!赤カビの落とし方と7つのカビ対策
1-2.カビが発生しやすい環境とは
カビは一定の条件が揃っている場所に発生します。
そしてカビが発生しやすい環境というのが、以下の4つが揃っている場所です。
- 温度
- 湿度(水分)
- 栄養
- 酸素
1-2-1.温度
カビは0~40℃の温度範囲で生育可能ですが、25℃~28℃の温度が最も適しています。
この温度帯は人間が快適と感じる温度と近いです。
また、カビは熱に弱い性質があります。
種類によって異なりますが、カビを水に浸した状態で60℃で5分間加熱すると、カビ菌の量は1/10に減少します。
1-2-2.湿度
カビは湿度が60%以下ではほとんど生育しません。
逆に、湿度が高ければ高いほどカビの成長速度は加速します。
カビの発生や増殖を防ぐためには、湿度管理は非常に大事です。
お風呂場は湿度が高くなりやすい場所なので、換気扇を使用しなかったり、換気時間が短かったりするとカビが生えやすくなってしまいます。
1-2-3.栄養
カビはホコリ、汚れ、石鹸カス、皮脂などを栄養源として利用する雑食性の生物です。
そして石鹸カスはカビの成長に必要な栄養を提供するだけでなく、カビに適したpH(ペーハー)の環境を作り出します。
そのため、石鹸カスは徹底して洗い流すことが重要です。
ちなみにpHとは酸性やアルカリ性を示す指標のことです。
1は強酸性、7は中性、14は強アルカリ性を意味します。
カビはpH2~8.5の範囲で生育可能であり、最も成長しやすいpHは4~4.5です。
カビは弱酸性環境を好むため、弱酸性のシャンプーやボディソープが壁に残ると、カビの生育が促進されることになります。
1-2-4.酸素
人間が生きるために酸素を必要とするように、カビも生育するためには酸素が不可欠です。
私たちが生活する環境で酸素がない場所はないので、この要素に関して防ぐことは不可能と言えるでしょう。
2.よくやってしまいがちな間違ったカビ取り方法
お風呂場でのカビ取りにおいて、市販のカビ取り剤を使うことが一般的ですが、間違った使い方をしてしまうと効果が半減してしまいます。
以下では、よくある誤ったカビ取り方法について説明します。
2-1.色が消えたらすぐ洗い流す
カビは透明な菌が本体であるため、カビ取り剤を塗布して色が消えたからといってすぐに洗い流してしまうのは避けましょう。
色は比較的早く消えることがありますが、その時点で洗い流すとカビの本体が完全に分解されていない可能性があります。
カビを根本から取り除くためには、20~30分程度放置してカビ取り剤が効くのを待つことが大切です。
2-2.ブラシでごしごし擦る
カビは細かい根をしっかりと張っており、ブラシで強く擦ると根が残ったままになりがちです。
これはカビの再発の原因となるだけでなく、ブラシで擦ることでカビ菌をより奥深く押し込んでしまうこともあるからです。
その結果、お風呂場の表面を傷つけ、傷口にカビが侵入しやすくなり、除去が困難になる場合も考えられます。
カビを効果的に取り除くためには、カビ取り剤で科学的に分解させることが再発を防ぐ鍵となります。
3.市販の塩素系カビ取り剤でカビを根本から除去する方法
カビ取り剤は、吹きかけた後20~30分放置することで、カビに十分浸透し効果を発揮します。
ただし、スプレータイプのカビ取り剤を壁に直接吹きかけると、液が流れ落ちてしまい、カビの菌に十分に浸透しないことがあります。
これではカビの菌が完全に分解されず残ってしまう恐れがあります。
そこで効果的なのが、キッチンペーパーとラップを使用する方法です。 以下がその手順です。
- 表面を熱めのお湯(50℃以上)で洗い流し、石鹸カスなどを除去し、水分を拭き取ります。
- カビ取り剤をカビの生えている箇所に直接吹きかけます。
- キッチンペーパーをカビ取り剤を吹きかけた箇所に貼り付けます。
- キッチンペーパーの上に軽くカビ取り剤を再度吹きかけます。
- 最後に、ラップでキッチンペーパーを覆い、全体を封じ込めます。
この方法により、カビ取り剤が液だれせずにカビの箇所に密着し、より効果的に根元からカビを分解することができます。
カビが黒く色づいていない、キレイに見えるところも軽くカビ取り剤を散布しておくとより良いでしょう。
理由はここまで読んだ方は分かると思いますが、「透明なカビ菌がそこにいるから」です。
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ジョンソン カビキラー
出典:amazon
花王 カビハイター
出典:花王株式会社
4.お風呂のカビを防ぐための対策
3.市販の塩素系カビ取り剤でカビを根本から除去する方法で紹介したやり方でカビ取りをしても、お風呂場のような高湿度で栄養が豊富な環境では、カビが再発するリスクが高いです。
そのため、カビを発生させにくくするための対策を講じることが重要です。
4-1.毎日のひと手間でカビを予防する!4つのポイント
たとえ一度カビをきれいに取り除いたとしても、カビ菌はどこかで生き残っている可能性が高いです。
カビ菌は非常に頑強で、あらゆる場所に存在することができます。
そのため、お風呂をカビから守るためには日々の予防が重要です。
以下に具体的な方法を説明します。
①熱いシャワーで洗い流す
50℃以上の熱いシャワーで、床や壁、天井を洗い流しましょう。
これには二つの目的があります。 一つはカビ菌を熱で減らすこと、もう一つは石鹸カスを溶かして流すことです。
特に石鹸カスはカビの栄養源になり、pHもカビに適した環境を作り出すため、特に重要です。
高温のシャワーを使う際は、やけどに注意してください。
②冷水で洗い流す
これはお風呂の温度をカビが好む25~28℃より下げることで、カビの成長を抑制するためです。
熱いシャワーを掛けた後は浴室内の温度が高まっているため、冷たいシャワーで温度を下げましょう。
③水分を拭き取る
乾いたタオルや雑巾で水分を拭き取ってください。
ホテルのクリーニングやプロのハウスクリーニングでは、お風呂掃除の後に必ず全ての水分を拭き取ります。
これは見た目だけでなく、カビ予防が主な目的です。
拭き取るのが大変ということであれば、スクイージーを使うという方法もあります。
④しっかり換気する
最後に窓を開けたり、換気扇を回して換気を行って終了です。
ここでの注意点としては、お風呂のドアを開けると湿気が脱衣所や部屋に広がるため、脱衣所や部屋も同時に換気することが大切です。
換気はできるだけ24時間行うことが理想です。
さらに理想的なのは、浴室乾燥機や除湿機を使うことです。
①~④の対策を行えば、カビが生えにくい環境を作ることができます。
4-2.お風呂のカビを防ぐためのプチ施工
毎日のメンテナンスが難しい方や、より長期的な解決策を求める方には、次のような施工をお勧めします。
4-2-1.水はけのよい親水性ガラスコーティングをする
お風呂の表面に親水性ガラスコーティングを施すことで、水はけを改善し、湿気が溜まりにくい環境を作り出すことができます。
このコーティングは、水分が表面に残らず、速やかに流れ落ちるため、湿気によるカビの発生を効果的に抑えます。
またガラスコーティングは汚れが付着しにくく、お掃除も楽になります。
4-2-2.換気扇のメンテナンスをする
換気扇の詰まりは、十分な換気が行えない状態を引き起こします。
換気扇のフィルターやダクトは、定期的な清掃とメンテナンスが必要です。
これにより換気の効率を向上させることができ、お風呂場の湿度の管理が効果的に行えるようになります。
また、換気扇の清掃を放置しすぎて手が負えないほど汚れてしまっている時は、業者に任せてみるのもいいでしょう。
4-2-3.防カビ加工を施す
市販の防カビ剤を使用した防カビ加工は、カビの生育を阻害する手段です。
特に煙霧式の防カビ剤は、使用が簡単で、手の届きにくい場所にも効果的に作用します。
プロの施工に比べると効果は劣ってしまいますが、定期的に使用することで、カビの発生を大幅に抑制できます。
防カビ剤を選ぶ際には、使用環境に適したものを選び、安全性にも配慮しましょう。
施工後は換気を徹底し、防カビ剤の成分が浴室内に留まらないように注意してください。
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出典:amazon
5.意外と知らない!カビの温床はエプロン!?
「エプロン」と聞いても、何を指すのか分からない方も多いと思います。
お風呂のエプロンとは、浴槽の前面にある化粧パネルの部分を指します。
エプロン内部を覗いたことがある方はご存知でしょうが、この部分は湿気が溜まりやすく、カビが繁殖しやすい環境となっています。
普段気持ちよく使っているお風呂の隠れた部分がこのような状態だと思うと、少し心配になるでしょう。
特に小さなお子さんや高齢者がいる家庭では、健康への影響も気になると思います。
エプロンのように目に見えない場所の手入れは大変かもしれませんが、定期的なカビ除去と予防のメンテナンスを行うことをおすすめします。
5-1.エプロンのカビ取りの注意点
お風呂のエプロン部分でカビを発見した場合、市販のカビ取り剤を使う際にはいくつか注意が必要です。
塩素系のカビ取り剤が効果的ですが、エプロンの奥にあるカビを掃除する際は、しゃがんでの作業が必要になるため、霧状のカビ取り剤やガスを多く吸い込むリスクがあります。
そのため、作業時には十分な換気を行い、マスクを着用することが重要です。
また、FRP(繊維強化プラスチック)製のエプロンの場合、表面が複雑で液剤の浸透が難しいことがあります。
このような場合は、刷毛やブラシを使用して液剤を奥まで届けるか、液剤を十分に使って奥まで浸透させることが効果的です。
5-2.エプロンにカビを発生させない為の予防方法
カビ予防の最も重要なポイントは「湿気を溜めないこと」です。
理想的には毎日、もしくは週に1~2回は入浴後にエプロンを開けて湿気を放出することが推奨されます。
湿気が充満している状態でエプロンを開けてもあまり効果がないため、浴室内が十分に乾燥している状態で行うことをおススメします。
また、4-1.毎日のひと手間でカビを予防する!4つのポイントで紹介したカビ予防方法は、エプロン内部にも有効です。
- 熱いお湯で洗う
- 冷たい水で洗い流す
- 乾拭きを行う
- しっかりと換気する
定期的なメンテナンスは多少面倒かもしれませんが、カビが生えるのを未然に防ぎ、より大きな手間を省くことができます。
もし個人でのカビ取りが難しい場合は、カビ取り専門業者に依頼することで、カビの除去と予防が効果的に行えます。
カビの問題が深刻な場合には、専門業者に相談することをお勧めします。
6.厄介なパッキンの正しいカビ取り方法
パッキンのカビ取りは、私たちカビ取り専門業者にとっても難しい作業の一つです。
パッキンは本来「水を通さない」ように設計されているため、カビ取り剤が浸透しにくいのが特徴です。
カビが内部に深く入り込んでいる一方で、カビ取り剤は表面上に留まってしまうため、カビを根本から除去することが困難です。
まず、私たちの推奨する方法の一つとしては、カビがひどい場合にはパッキンを交換するというものです。
パッキンの交換費用は大きさや取り付ける場所によりますが、約20,000円程度で可能です。
もし自力でパッキンのカビを取り除きたい場合は、3.市販の塩素系カビ取り剤でカビを根本から除去する方法で紹介したキッチンペーパーとラップを用いた方法が効果的です。
6-1.ラップでカビ取り剤を浸透させる
まず全体的な流れを簡単に説明します。
②カビ取り剤を塗布
③30分放置
④洗い流す
⑤再び防カビ剤を塗布
⑥キッチンペーパーを上に置く
⑦再びカビ取り剤を塗布
⑧ラップを上からかけて2~3時間放置
詳しくは以下のように行います。
まず①表面に熱湯をかけて石鹸カスや皮脂を取り除きます。
カビが表面に明確に見える場合は、②カビ取り剤を直接塗り、③30分程度放置してください。
これで表面のカビは簡単に取れるはずです。
次に、④洗い流した後、⑤再度カビ取り剤を塗ります。
その上に⑥キッチンペーパーを置き、密着させた後、⑦もう一度カビ取り剤を塗布して湿った状態にします。
⑧最終的にラップをかけて2~3時間放置します。
途中でカビ取り剤が乾燥しているようであれば、追加で塗布することができます。
ただし、この方法は手間がかかるため、カビがひどい場合はパッキンの交換を検討することをお勧めします。
6-2.ジェルタイプのカビ取り剤を使用する
パッキンのカビ取りには、ジェルタイプのカビ取り剤もお勧めです。
ジェルタイプは液ダレしにくく、カビ取り剤がカビにしっかりと浸透してくれます。
また、ジェルタイプのカビ取り剤を使用した後、ラップを使って密閉するという方法もあります。
これにより、カビ取り剤がより長くカビに作用し、より効果的にカビを除去できます。
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出典:鈴木油脂工業株式会社
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7.市販のカビ取り剤は危険?安全にカビ取りするには
塩素系カビ取り剤は強力な漂白・殺菌効果により、広く使われていますが、いくつかの危険も伴います。
7-1.カビ取り剤の危険性と安全対策
皮膚への影響
塩素系カビ取り剤が皮膚に触れると、刺激ややけどの原因となることがあります。
これは、塩素が皮膚の脂肪やタンパク質と反応して、化学的な炎症を引き起こすためです。
眼への影響
眼に塩素系カビ取り剤が入ると、強い刺激感や痛みを伴い、重度の場合には角膜の損傷や視力の低下を招くことがあります。
塩素は眼のデリケートな組織に対して特に危険であり、事故を防ぐためにゴーグルの着用が推奨されます。
塩素ガスの発生
塩素系カビ取り剤が酸性の物質と混ざると、有害な塩素ガスが発生する可能性があります。
この塩素ガスは、呼吸器に深刻なダメージを与え、咳、喉の痛み、呼吸困難、気管支炎などを引き起こすことがあります。
高濃度の塩素ガスは、非常に危険で生命を脅かすこともあります。
これらの危険を避けるために、塩素系カビ取り剤を使用する際にはマスク、ゴム手袋、ゴーグル、長袖の服などを身に付けて体を保護し、十分な換気を行うことが重要です。
また、他の洗剤などと混合することは避けてください。
7-2.重曹を使用してカビ取りする
市販のカビ取り剤の使用に不安がある場合は、重曹を代替品として利用することも一つの方法です。
重曹は人体に害がなく、アルカリ性の効果で軽度のカビを除去することができます。
ただし、根深いカビの完全な除去は難しい場合があるので、カビの状況を見て判断してください。
激落ちくんの重曹
出典:amazon
7-3.カビ取りマイスターキットを使用してカビ取りする
カビが酷いけど、安全なカビ取り剤を使用したいということであれば、ハーツクリーンが開発したカビ取りマイスターキットをおススメします。
この商品は、市販の塩素系カビ取り剤とは違って危険な成分は含まれていません。
また、お風呂場だけでなく、家具や壁、押入れなど水で洗い流せない場所のカビ取りにも使用できるので、汎用性が高いカビ取り剤になっています。
もちろんカビ取りマイスターキットは安全性だけでなく、カビの殺菌力も抜群です。
実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品なので、自宅でプロレベルのカビ取りができます。
キットの中には防カビ剤も含まれているため、お風呂場のようにカビが再発しやすい場所にピッタリです。
8.まとめ
お風呂場は高湿度や換気不足、さらに栄養源が豊富な環境により、カビが容易に繁殖することがあります。
カビの発生を予防するために、まずはカビが生えないようにすることが重要です。
24時間換気を行い、定期的に掃除をすることでカビの繁殖を抑制することが可能です。
そして、もしカビが生えてしまったら、その都度カビ取りを行い、状態を悪化させないようにしましょう。
- お風呂のカビは24時間の換気とこまめな掃除で防ぐことが大事
- 生えてしまった場合も、広がらないように食い止めよう
広範囲にカビが広がってしまった場合は、通常のハウスクリーニングでは対応が難しくなるため、専門のカビ取り業者に依頼することをお勧めします。
専門業者による徹底したカビ取りと防カビの処理後、継続的なカビ対策を行うことで、お風呂場を清潔に保つことができます。
もしカビのことでお困りごとがございましたら、いつでも弊社までご相談ください。