施工事例

【除菌事例】カビが発生したアパレル製品の復旧対応

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施工情報

作業内容
アパレル製品の拭き取り除菌・ガス滅菌
作業人数
作業時間
7日間
作業面積
作業費

出荷前の製品管理では、わずかな湿気でも品質が損なわれることがあります。

今回、アパレルブランドの手袋や化粧箱・包装資材でカビ汚染が確認され、ブランドの品質を守るために、ハーツリッチ株式会社が緊急対応として除菌作業を行いました。
クリーンルームでの精密な拭き取り除菌とオゾンガスによる全体殺菌を組み合わせることで、異なる素材が混在する製品を短期間で安全かつ清潔な状態に復旧。

見た目の回復に加えて、“再発を防ぐための技術”を活用した事例です。

 

1. カビ発生の状況と対応方針

出荷前の検品で、アパレル製品の手袋や包装資材にカビの発生が確認されました。
ここでは、その発生状況と、短期間で安全に復旧するために行った対応方針を紹介します。

 

1-1. 案件の概要

対象となったのは、アパレルブランドの手袋と、それに付随する化粧箱・包装箱・ビニール袋などの包装資材です。
以下の写真のような白いカビが、複数の手袋の表面で発生していました。

製品だけでなく包装資材にも汚染が広がっていたため、資材を含めて除菌を行う必要がありました。
数量も多く、短期間での対応が求められる案件だったことから、スピードと品質の両立が求められる対応となりました。

 

1-2. 発生の背景と課題

物流や保管の過程では、温度や湿度、空気の滞留といった条件が重なることで、製品や資材にカビが広がることがあります。
特にアパレル製品のように、紙・フィルム・布・段ボールなど吸湿性の異なる素材が組み合わさる場合、わずかな湿気の滞留でも菌の繁殖リスクが高まります。

今回の除菌作業を進めるにあたり、次のような課題がありました。

  • 手袋・紙箱・ビニール袋・段ボールといった異素材が混在していたこと

  • 数量が多く、短期間での一括復旧が必要だったこと

  • 素材や状態に応じて、最適な処理方法を判断する必要があったこと

これらの課題を踏まえ、素材や汚染状態に応じて最適な除菌手法を選定する工程設計が不可欠でした。

 

1-3. 除菌・殺菌の工程設計

汚染の範囲と素材の特性に合わせて、クリーンルームでの拭き取り除菌オゾンガスによる殺菌処理2工程を組み合わせました。
単一の方法では対応が難しい素材もあるため、工程ごとにリスクを見極めながら、最も効果的な手順を設計しています。

区分 対象 手法 数量
第1工程 手袋・化粧箱・包装箱・ビニール袋 クリーンルームでの拭き取り除菌 15箱・214点
第2工程 手袋・化粧箱・包装箱・ビニール袋・段ボール オゾンガス殺菌+一部拭き取り補正 10箱・100点

異素材が混在する状況でも、工程を分けて行うことで、安全性・精度・スピードを高いレベルで両立させています。

2. クリーンルームでの拭き取り除菌

カビが確認された製品や包装資材は、まずクリーンルームで人の手による精密な拭き取り除菌を行いました。

 

2-1. 清浄環境での除菌体制

拭き取り作業は、外部のホコリや菌が混入しないよう管理されたクリーンルームで実施しました。
この環境では温度・湿度・空気清浄度が一定に保たれ、再汚染を防ぎながら安定した品質で作業を行うことができます。

 

2-2. 作業内容と確認体制

カビが付着していた手袋や化粧箱・包装箱・ビニール袋は、1点ずつ個別に確認しながら拭き取り除菌を行いました。
繊維・紙・フィルムなど、素材の性質に合わせて、表面を傷めないよう慎重に処理します。

手袋の表面についたカビをやさしく拭き取り、清潔な状態へ戻しました。

 

紙素材の化粧箱は、強い圧をかけず、表面を傷めないよう注意しながら丁寧に除去しました。

この工程により、目に見えるカビだけでなく、表面に残る微細な汚れも取り除くことができました。
こうした丁寧な手作業が、次工程のガス殺菌の効果を最大限に高める重要なステップとなります。

 

3. オゾンによるガス殺菌と再包装

拭き取り除菌の後、残留菌を抑えるためにオゾンガスでの殺菌再包装を実施しました。

 

3-1. オゾンガスによる殺菌の特徴と効果

オゾンガスは空間全体に拡散して細部まで行き渡るため、段ボールやフィルムなど湿気が残りやすい資材にも有効です。

密閉環境で処理することで、箱の合わせ目や内側、テープの裏側といった目に見えない部分にもガスが届き、表面処理では届かない内部の菌まで抑制できます。
この工程によって、除菌の精度を高め、再汚染・再発のリスクを最小限に抑えられます。

 

3-2. 殺菌後の確認と再包装

殺菌工程の完了後は、以下の手順で最終確認と再包装を行いました。

  • カビや汚れの有無を再確認
  • 軽い汚れは拭き取りで補正
  • 処理済みの資材を整理し、再包装まで実施

最終確認では、清浄化後の状態を一つひとつ慎重にチェックしてから、再包装を行いました。

こうして、製品と資材は短期間で安全かつ清潔な状態に整い、出荷に適した品質を確保しました。

 

4. 復旧の結果とアパレル製品管理へのヒント

今回の除菌対応を通じて得られた結果や気づきをもとに、同じようにアパレル製品の保管や品質管理で課題を抱える方に向けたポイントをまとめます。

 

4-1. 復旧の成果と実務での学び

対応後、製品と包装資材はいずれも清潔な状態に回復しました。

  • 拭き取り除菌とオゾンガス殺菌の併用により、再汚染を防止

  • 各工程での確認作業により、品質を安定的に維持

除菌前後を比較すると、カビや汚れが除去され、見た目にも良好な状態へ復旧していることが確認できます。

今回の対応では、素材や数量が多いケースでも、工程を分けて対応することで効率と品質を両立できることが改めて確認できました。
これは、同様の製品での除菌・復旧対応においても活かせる実践的なポイントです。

 

4-2. アパレル製品でカビの発生を防ぐために

アパレル製品では、湿気や密閉環境が続くとカビが発生しやすくなります。
特に段ボールやビニール袋など、湿気を吸いやすい・こもりやすい資材の扱いには注意が必要です。

カビを防ぐためには、保管場所の湿度管理定期的な換気・点検が基本です。
保管前にしっかり乾燥させることも、再発を防ぐ大切なポイントです。

もしカビが発生してしまった場合は、ハーツリッチ株式会社が行うクリーンルームでの拭き取り除菌とオゾンガス殺菌により、製品と資材の両方を安全に復旧できます。

 

5. まとめ:スピード×科学的除菌で品質を守る

複数の素材や包装形態が関わる製品では、一つの方法だけで完全に除菌することは難しい場合があります。
ハーツリッチ株式会社では、現場での知見をもとに、製品から資材・包装までを一括で対応できる体制を整えています。

  • クリーンルームでの精密な拭き取り除菌
  • オゾンなどによるガス殺菌
  • 作業工程と品質を「見える化」する記録管理

これらを組み合わせることで、スピードと品質の両立を実現しています。

「短期間で安全に出荷したい」「多素材の製品をまとめて除菌したい」といったお悩みをお持ちの企業様は、ぜひご相談ください。

豊富な実績と科学的なアプローチで、確実な除菌と品質維持をサポートいたします。

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